買取査定に長年関わってきた筆者がリサイクルショップに『偽物(コピー品)』はどれくらい売っているのか徹底解説します。

10年以上、ブランド品の衣類・服飾雑貨・腕時計の査定経験あり!
突然ですが、皆さんはリサイクルショップ(リユースショップ)で中古のブランド洋服やバッグを購入したことはありますか?
実際にブランド品の古着を買うと、周囲から「偽物も売っているんじゃない?」「もし偽物だったら大丈夫なの?」と心配されることがよくあります。
コピー品を手にすることに抵抗を感じ、なかなか購入に踏み出せない方も多いかもしれません。
- リサイクルショップで偽物のブランド品を買いたくない
- お店や通販で偽物ブランドの服・バッグを見た(購入した)ことがある
- 購入品が偽物だった時の返品対応を知りたい
本記事では、もし偽物(偽物っぽく見える品)だった場合の対処法についても紹介しています。「ブランド品をできるだけ安く手に入れたいけれど、品質が心配…」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
リサイクルショップには偽物も売っている
リサイクルショップには、残念ながら偽物のブランド品が紛れ込んでいることもあります。ここでは具体的な店舗名は挙げませんが、実際に洋服・バッグ・靴などで「コピー品かもしれない」と感じる商品を何度も目にしてきました。
もちろん、多くの店舗では厳しいチェックを行い、正規品のみを取り扱っています。
それでも「万が一」というリスクが完全になくなるわけではないため、「本当に大丈夫だろうか…」という不安はどうしても残ってしまいます。

高級ブランド・腕時計・衣料品・帽子(ニューエラなど)。
「安さにつられて」購入しないかな…と心配。
リサイクルショップに偽物ブランド品が売っている理由
そもそも、偽物を売ることは犯罪です。「個人」でも「業者」でも同じこと。それでも、なぜリユースショップ等で偽物ブランドを見かける機会が多いのか、疑問に思いますよね。
リサイクルショップにコピー商品が売っている大きな理由は、大きく次の2つ!
- お店側が「本物」「偽物」を区別できていない
- お店側の買取基準では「コピーでない」と判断
それぞれ、詳しく解説します。
「本物、偽物」を区別できない
リサイクルショップ側の「知識不足」です。店主やスタッフがブランド品に精通していなければ、コピー品を正規品と見誤り、そのまま店頭に並んでしまうこともあります。
実際、こうしたケースが見られる店舗には共通点があります。それは「ブランド品の取り扱いに力を入れていない」ということ。

例としては、「なんでも買います、売ります!」のようなリサイクルショップ。
偽物を販売することは、お客さんからの信用を失うリスクを伴います。そのため、ブランド品を「きちんと精査して取り扱っている」お店なら、買取の時点でコピー品と見抜く技術を持っている訳ですね。
ちなみに「偽物を売ると犯罪になる」と紹介しましたが、なにも知らずに売った場合も警察から指摘されるケースがあります。

明らかなコピー商品が売っていた場合は、お店の人に教えてあげるのが良心的かもしれません。
中には偽物ではなく「名前やデザインの似た”無関係”のブランド」もあります。インポートカジュアルブランドの「ポロラルフローレン(Polo Ralphlauren)」を例にすると、次のような似た名前のブランドが存在します。
- ポロスピリッツ / POLO SPIRITS
- ポロクラブ / POLO CLUB
- ビバリーヒルズポロクラブ / BEVERLY HILLS POLO CLUB
- ユーエスポロアッスン / U.S.POLO ASSN.(しまむら等で取り扱い)
こうした商品の場合は、ブランドを記名しない限り偽物の対象にはなりません。偽物に厳しい「メルカリ」」「ヤフーオークション(ヤフオク)」でも過去に販売実績があるので、興味があればチェックしましょう!
買取基準では、コピー品でないと判断
リサイクルショップが偽物として判断するものは、大きく以下の2つに分けることができます。
- 各店の買取基準に合わないもの
- 誰がみても明らかなコピー品
買取基準とは、各買取業者・リサイクルショップがどんな品なら「買取する」「買取しない」かを決めた、店舗ごとのルール。中古品を扱うリサイクルショップの多くは「買取基準」が設けています。
買取基準の項目には次のようなものがあげられます。
- 商品が作られた国・場所(原産国)
- 海外の品(インポートブランド)なら、日本語表記や代理店表記はあるか
- 本来のブランドロゴとの違い
- 本来のブランドタグとの違い
- 本来のデザインとの違い
- その他、サイズ、状態、付属品の有無など
あらかじめ決めた買取基準を満たす品であれば、基本的にお店やオンラインストアにて販売されるでしょう。ただし、買取基準を満たしたモノが「100%本物」と言いきれないのも事実です。
買取基準は「リユースショップ」や「買取業者」によって違う
どの商品を買取・取り扱い不可とするかは、リユース店ごとで違います。したがって、買取基準はお店が持つ「一つの安心要素」でしかありません。

「偽物だったら…」という不安が完璧に消えること皆無。
次のパートでは、偽物を購入しないために「中古ブランド品を買う前に抑えておくべきポイント」を紹介します。
リサイクルショップで偽物ブランド品を買わないために
リサイクルショップで偽物を買わないためにも、できれば下記2つは意識してください。
- 企業またはお店の知名度
- AACDの加入
知名度を優先する
ブランド品を購入するときは「知名度が高いリサイクルショップ」を選ぶのが無難です。その理由は「偽物が売っていた」「偽物を購入してしまったとき」でも、冷静かつ迅速に対応していただけるからです。普段から聞きなれないような店舗では、返品を断られてしまう可能性があります。

内容を入力してください。
その点、テレビ出演やCM放送の実績をもつ「有名なリサイクルショップ」なら安心。たとえば、万が一「偽物を販売していた」ことを多くの人が認知したとします。
偽物の販売は、会社のイメージ・評判ダウンに大きくつながります。そのため、最近ではブランド品に保証をつける店舗も多くなってきたんですね。
とくに遠方でブランド品を買うときは、有名な業者を選んでほしいと思います。商品の返品は、こちらから伺わなければいけないケースも多いです。

コピー商品を返品するためだけに、わざわざ店舗まで足を運ぶのは本当に時間も交通費ももったいない!
AACDと提携している
「AACD」に加盟するリサイクルショップを選ぶのも、ブランド商品を買うときに重要なポイントです。AACDとは「日本流通自主管理協会」の略で、コピー品排除の活動をおこなう民間非営利団体です。
リサイクルショップでは、「本物・偽物」を区別する際にAACDが管理する資料を使うケースが多いのです。AACDが提供するデータは、おもに以下の品から作成しています。
- 正規店で購入した、数々のブランド品
- 査定に持ち込まれた偽物の、提供品
さまざまなルートより集めた「膨大なブランド品」から作られるため、とても精度の高いデータと言えます。
セカンドストリート、トレジャーファクトリー、ブックオフ、オフハウスなど、有名リサイクルショップの多くもAACDに加盟しています。

AACDと提携しているかどうかも、偽物をつかまされるリスクを減らす大きなポイント!
まとめ
リサイクルショップには偽物のブランドバッグ・洋服も売っているのか、元査定員が詳しく紹介しました。
リサイクルショップに偽物が紛れているのは事実です。しかし、購入するお店をきちんと選べば、そのリスクは大きく減らすことができます。
とくに、
- AACD(日本流通自主管理協会)と提携している買取業者
- 誰もが知っている大手リサイクルショップ
この2つを意識して選ぶことが安心につながります。こうした店舗なら、万が一コピー品が混じっていた場合でも、速やかに返品や対応に応じてもらえるケースがほとんどです。
少しでも「偽物かも?」と感じたら、迷わず購入店に相談しましょう。
本記事の内容が、皆さんのリサイクルショップでの買い物を安心・安全なものにする一助となれば幸いです。
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