盗難品を売るのはバレる・バレない以前に犯罪です。お店の商品でなく「友人から盗み取ったもの」「他人から借りたもの」でも同じこと。
どんな理由であれ、絶対に売ってはいけません。人生を無駄にします。
スタッフ時代には「盗難品」を何度も査定してきました。
同じブランドの財布・時計ばかり持ち込むので、すぐに発覚!
この記事では、実際に盗難品を見てきた筆者がリユースショップで盗難品を売った(持ち込みした)際の「流れ」や「対処」について徹底ガイド。「盗難品を持ち込むだけでも警察に逮捕される」のか、「バレる確率はどれくらい」なのかも合わせて詳しく解説します。
- リサイクルショップで盗難品を売るとどうなるのか気になる
- 知人が過去に盗難品を売ったことがあるので心配になった
- 「経営側」もしくは「個人的」に盗難被害にあった
リユースショップの買取サービスを利用したい人に加え、開業を検討中の人もぜひ参考にしてみてください。
リサイクルショップに盗難品を売っても即逮捕されない
個人なら「私物」、店舗なら「販売商品」を盗まれ、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
「品物はきちんと手元に戻ってくるの?」
「盗難品を売った人に、すぐ罰を与えることはできる?」、など
不安で仕方ありませんよね。
大前提として、リサイクルショップに盗難品が持ち込まれても「犯人がすぐに逮捕される」ことはないです。たまたま「警察官がタイミングよく居合わせた状況」なら話は別ですが、販売店やリサイクルショップで常日頃から見張るケースはほぼありません。
窃盗・万引き疑いのある「容疑者確保」の流れは後述するとし、まずは次の点を理解しておきましょう。
容疑者逮捕までの全手順は公開できない
盗難された可能性の高いものが買取に持ち込まれると、その利用者はリサイクルショップに目をつけられます。お店のオーナーや店長は、その場ですぐ警察へ相談する場合もあるでしょう。しかし、現時点ではまだ逮捕しません。
一方、容疑者逮捕までの詳しい手順や内容を公開すると「リサイクルショップへの営業妨害」となる可能性があります。逮捕の手順を知ってしまえば、ますます盗難品売買が増えることも考えられます。
著者は元査定員で「窃盗事件を調査する警察官(生活安全課、第一刑事課など)」ではありません。どんな流れで盗難した人物を捕まえるのかは把握していますが、内容までを開示することはできないんですね。
店内の商品、私物を盗難された時の手順
もし盗難被害にあったら、どの手順を踏めばいいのか迷われることもあるでしょう。お店を経営される方であれば「商品」、個人の方であれば「私物」に該当します。
ここでは、盗難被害が起きたときの「3つの手順」をご紹介。
手順1「警察に被害届けを提出」
まずは警察へ被害届けを提出する必要があります。盗難被害を相談する部署は「警察署によってで少々異なる」のですが、一般的に盗難事件だと「生活安全課」「刑事課」への相談が多いようです。
提出された被害届けは、各リサイクルショップで調査するときに使用します。
手順2「思い当たる情報を整理する」
正直なところ、個人で盗難にあった場合は警察に任せるしか手の打ちようがありません。一刻も早く捕まえるには、友人・知人にも協力してもらって「より多くの情報を集める」必要があります。
一方、経営者でお店の商品が盗まれた場合は、
「当日におかしな客はいなかったか」
「カメラに怪しい人物は写っていないか」
店舗にいるすべての従業員(スタッフ)に確認をとります。
手順3「指示なしに捕まえようとしない」
あらかじめ注意すべきが、盗難品を売却した疑いのある人を「警察の指示なしに捕まえてしまう」ことです。
私がいたお店の別店舗では、「盗難していないお客を間違って事務所に連れ出した」という話がありました。店長は家族ともどもに激怒され、間違えられたお客さん(成人男性)は信用を失い、二度とお店には来られなかったそうです。
個人でも同じです。もし他の人が実行犯だった場合、疑われた方とのトラブルは目に見えています。
勝手に調査・捕まえたりせず、警察からの指示があった場合のみ行動するようにしましょう!
リサイクルショップの悪い噂「盗難品を平気で買取る」
一部リサイクルショップで「盗難品と知らないフリをして、平気で買い取る」などの口コミを見かけます。盗難された商品を購入して「あとで返品しなければならない」など、面倒なトラブルは避けたいですよね。
買取できる例に関しては、お店によるとしか言えません。警察の指示で「わざと買取している」ケースもあるためですね。同じ人物から何度も買取して、盗難したという「確実性」をより高めることができます。
盗まれた品物が売っていた
店舗で盗まれた商品、私物が「リサイクルショップ店内で売られていた」場合も見ていきましょう。
もし店舗で見かけた場合でも、決してお店には相談してはいけません。先ほども解説したとおり、警察に伝えるようにしましょう。公表された事例はほとんどありませんが、利益が減ることを理由に「無理やり売ってしまうリサイクル業者」もいます。
警察がリサイクルショップに「当時の買取状況」を聞くことで、盗難された商品を取り戻す確率をあげられます。
盗難品ではなく、偽物の場合は?
盗難品と比較すると、偽物の取扱いは少しゆるいイメージがあります。私がよく利用する中小規模のリサイクルショップでは、偽物を見かけることもしばしば。
とはいえ、偽物を売ること(所有すること)も立派な犯罪です。偽物と知っていて「リサイクルショップ、メルカリなどのフリマアプリ」に売ることは絶対やめましょう!
参考までに、コピー品対策は警察ではなく「AACD(日本流通自主管理協会)」がおこないます。
まとめ
盗難対応の実績をもつ元リユースショップ査定員が、リサイクルショップで盗難品を売った際の流れ・対処法・リスクについて紹介しました。
盗難品を売りにくる様子を、ショップで警察が常に見張っていることはほぼ皆無。ただし、買取店と警察は切っても切れない関係と言えます。
リサイクルショップやフリマアプリを利用するすべての方が、本内容を理解しておくべきですね。
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