偽物を鑑定するAACDとは?加盟店、信頼性を元関係者が詳しく解説

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購入のこと
本記事はこんな悩みを解決します
  • ブランド判定の「AACD」って何者?
  • どんな取り組みをする企業?
  • 本物・偽物では、かならずAACDが出るけど…

AACDのブランド研修を受けたことがあるです。本記事では、そんなAACDの具体的な取り組み・加盟店・信頼性などを詳しく解説!

ブランドのバッグや洋服を購入する際、「AACD」という言葉を目にすることも少なくないと思います。

さる
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AACDは、一言でいうと「ブランドの本物・偽物を判定する団体」。

長年に渡り、数多くのコピー品排除をおこなってきました。ブランド購入するにあたりAACDはとても重要な役割を果たしているんですね!「AACDってなんぞや?」と気になっていた方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください!

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AACDの協会概要

AACDの正式名称は「日本流通自主管理協会」といいます。設立したのはかれこれ20年以上前で、数多くのリユースショップやブランド販売店と協力し、コピー品排除やデータ作成などの活動をおこなっています。

協会名一般社団法人 日本流通自主管理協会 (略称AACD)The Association Against Counterfeit Product Distribution
住所〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-2-4 田村ビル4F
設立平成10年4月1日

AACDの目的

AACDは、世の中にある不正商品(コピー品・偽物)をすこしでも減らすことを目的に発足した「一般社団法人」です。一般社団法人とは、同じ目的・志をもつメンバーが集まった集団で、非営利組織・民間団体です。

さる
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いわゆる「ボランティア団体」ですね!

そもそも偽物・コピー商品ってなに?

初めに、偽物・コピー品について少し触れておきます。

偽物(ぎぶつ)とは、その名前のとおり「似せて作ったもの」、またコピー品は「写し・模造品」を表します。どちらも、「本物と偽物が問われる場面」では同じ意味として使われます。

偽物を所持・販売するとどうなる?

偽物の商品を所持・販売する(売る)ことは、ブランドホルダーの侵害にあたり、罰せられる可能性があります。ブランドホルダーとは、ブランドの商標権をもつ企業(者)です。

商標権を持つブランドホルダーの例
  • LOUIS VUIIITTON / ルイヴィトン
  • CHANEL / シャネル
  • ROLEX / ロレックス
  • THE NORTH FACE / ノースフェイス
  • UNIQLO / ユニクロ
  • RALPH LAUREN / ラルフローレン、など

上記はすべてブランドホルダーに該当します。
また洋服やバッグなどのメーカーだけでなく、たとえば「トヨタ」「ヤマハ」「マキタ」などもすべて同じです。

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AACDでできること

概要でも解説しましたが、AACDの取り組みは「偽造品の排除」です。AACDでは、おもに下記3つの取り組みをおこないます。

企業がブランド鑑定するためのデータ提供

AACDは、理由もなくコピー商品を排除している訳ではないです。ブランド販売店・リサイクルショップ・買取業者・そのほか偽造品が販売される可能性のある店舗で、みなさんが偽物を買わない仕組みづくりをします。

具体的には、AACD加盟店へ鑑定するための資料作成です。
AACDは、コピー品が数多く出回っているブランドの購入(新品・中古かかわらず)・コピー商品収集をおこないます。集めた膨大なアイテム数から、細かな資料を作り上げているのです。

さる
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AACDの加盟店←は後述しています。

消費者との「偽造品に対する」相談・鑑定

過去もしくは今現在、「購入したものが、偽物っぽい…」と悩んだこともあるのではないでしょうか。

AACDでは、個人からの「偽造品に対する相談・鑑定」も受付けています。AACDが管理するデータをもとに、不正規品かどうかの判別がおこなわれます。
>>AACDに品物を送る手順・料金

講習会・セミナーの開催

AACDは講習・セミナーもおこないます。
講習には人数などの条件がありますが、

  • 並行輸入について
  • インターネットでブランド品を購入するときの注意点
  • 不正商品排除に努める協会活動の紹介

を学べます。

また企業セミナーでは、ブランド品を使った勉強会があります。
元査定員の著者も、ブランドのバッグ・時計、洋服など、さまざまなセミナーを経験しました。

どのメンバーの方も知識が深く、一般では知ることができない知識も学べます。

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AACDの会員になるには?

AACDには会員制度もあります。会員になる条件は、ブランドショップ・リサイクルショップなどの法人で、入会金・年会費が必要です。

  • 入会金:20万円
  • 年会費:85万円

また本会員となるには、厳しい審査をクリアする必要があります。

審査とは

AACDに加入したのち、偽造品と判断する商品を「店頭もしくはネットで販売していないか」細かくチェックします。審査期間は、加入から一年間。AACDが決めたルールにまったく従わない場合は、本会員として入会できない可能性もあります。

さる
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著者がいた某リユース店は、無事、本会員となれました。本会員になると、「判別できる回数・点数が増える」などの違いがあります。

判定基準を知りたい

中には「AACDの判定基準だけ知りたい」と思っている方もいることでしょう。AACDは、判別基準を一切明かしません。そもそも世に公開してしまうと、会員制にする意味がないためですね。

AACDでは、他がやらないレベルまで情報を調べ上げます。これまで培ってきたデータは、外部に漏れないよう厳重に取り扱っています。

↓クリックして読み飛ばせます↓
>>世の中の真贋情報とAACDの判別基準の違い

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AACDの信頼性

判別基準を明かさないことで「信頼性は大丈夫なのか」と心配になりますよね。
AACDの信頼性は、ブランド真贋をする団体のなかでもトップクラスです。

また次の2つが、AACDが信頼される大きな理由です。

AACDが選ばれる理由
  • 加盟店が多い
  • 鑑定データの数が圧倒的

加盟店が多い

AACDの加盟店は、非常に多いです。みなさんが良くお買い物をするようなお店も加盟します。ここでは、リユースショップ・ブランド品販売店・ネット通販を例にまとめてみました。

リユースショップ・買取業者

セカンドストリートは店舗ごとの金額がブレにくい

リユースショップ(買取業者)とは、中古品を買取・販売するサービスのことです。持ち込まれた多くのブランド品を鑑定・査定・買取して、店内やオンラインストアで販売します。

現在、有名リユースショップのほとんどはAACDに加盟しています。

  • 買取王国
  • トレジャーファクトリー
  • ブランディア
  • セカンドストリート
  • 銀蔵
  • エコリング
  • ギャラリーレア
  • コメ兵
  • リクロ
  • ブックオフ
  • オフハウス
  • 大黒屋、など

ブランド販売店

ブランド販売店とは、新品のブランド・靴・香水などを販売するお店です。偽造品トラブルは中古市場だけではありません。むしろ新品の時点でコピー商品を100%除外できれば「中古市場への流出」も多少は減るかもしれませんね。

  • ハピネス
  • ドンキホーテ
  • エクセル
  • フィットハウス

ネット通販

昨今では、ネット通販もコピー品の駆除に力をいれています。リユースショップやブランド販売店は、通販サイトでも商品を販売します。

  • 楽天
  • アマゾン
  • Yahooショッピン
  • Qoo10

購入するときは、かならずAACDマークがあるか確認をしましょう。

さる
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中には、AACD加盟を謳った「偽物サイト」もあるので注意!

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鑑定データの数が圧倒的

ブランド判別のスペシャリスト集団

基準判定でも解説したとおり、AACDではこれまで培ってきた膨大なデータを所持します。有名ブランドだけでなく、新しく見つかった偽造ブランドにも目を向け、日々研究しています。

また判別の材料の集め方は、おもに次の3つです。

  1. 各企業やショップから提供
  2. 直営店・実店舗からの購入
  3. 消費者からのボランティア

材料の集め方1:加盟する店舗・企業が提供

AACDの加盟店は、ブランド販売店・リサイクルショップが9割を占めます。たとえば、ブランド販売店なら仕入れ先、リサイクルショップなら買取でコピー商品らしきものを手にする機会も多いのです。資料として参考になりそうであれば、AACD側から提供を求めます。

材料の集め方2:直営店・実店舗からの購入

直営店・実店舗からもブランド品を購入します。とくに直営店の品は、100%正規品です。

正規品とは、正規代理店が「メーカー」から商品を卸して販売している商品を指します。また正規代理店は、ルイヴィトンならルイヴィトン表参道店・新宿店、ノースフェイスならTHE NORTH FACE Mountain、THE NORTH FACE UNLIMITEDなどの店舗です。

正規代理店から購入するのは、一部ブランド販売店が正規店ではない(メーカーから卸していない)場合もあるためです。

材料の集め方3:消費者からのボランティア

偽物を手にするのは、企業やショップだけではありません。消費者がボランティアで提供する場合もあります。消費者とは、商品を購入する側です。むしろ、個人が偽物を所持する確率のほうが高いと言えます。

もし偽物ブランドの処分で悩んでいる場合は、AACDに相談してみましょう。受け入れをしてもらえる場合もあります。

さる
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相談なしに送りつけるのはNG!

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AACDで鑑定できるブランド

AACDで鑑定・判別してもらえるブランドをまとめておきます。
下記は一部ですので、より詳しくはAACDへ直接お問合せしてください。

海外スーパーブランド

世の中にあるコピー商品の8割は、この「海外スーパーブランド」といっても過言ではないです。
コピー商品が多い分、それだけ数多くの資料を持ち合わせています。

  • コーチ
  • セリーヌ
  • サルヴァトーレフェラガモ
  • ルイヴィトン
  • シャネル
  • クリスチャンディオール
  • グッチ
  • エルメス
  • フェンディ
  • ブルガリ
  • カルティエ
  • プラダ

インポートダウンジャケット

海外発祥のダウンジャケットブランドも、値段が高額だけに偽物が数多く出回ります。
過去の買取持ち込みでは、あから様のコピー商品を何度も見てきました。

  • モンクレール
  • デュベティカ
  • カナダグース

インポートブランド全般

インポートブランド(ダウン含む)では、正規代理店が大きく関係します。正規代理店とは、商標権を持つブランドホルダーと正規の契約を交わす仲介企業です。

正規代理店を通さない品は「並行輸入」と見なし、AACD加盟店では取り扱わないケースもあります。
>>並行輸入品とは?

  • ディースクエアード
  • アルマーニ
  • ラコステ
  • ラルフローレン
  • エドハーディ
  • アバクロ
  • ホリスター、など

ストリートブランド

ストリートファッションで大人気のシュプリームは、国内外問わずコピー商品が出回ります。
AACDでは、「ブランドタグ」や「ボックスロゴ」中心の判定基準です。なお、レシートは買取に影響しません。

  • シュプリーム
  • アベイシングエイプ
  • ステューシー、など

アウトドアブランド

ノースフェイスやパタゴニアなどのアウトドアブランドにも偽物があります。
ただしノースフェイスは代理店表記がなくても、ホログラムシールで判別する商品もあります。またパタゴニアの場合、古い商品だと代理店である「パタゴニア」の表記が入りません。ビンテージ品は買取できる店舗も多いでしょう。

  • ノースフェイス
  • パタゴニア
  • アークテリクス

腕時計

購入品は丁寧に扱う

腕時計では、おもに海外発祥ブランド中心で多くの偽物が出回ります。とくにロレックスに関しては、ブランドバッグ同様に判定資料も豊富です。

  • ロレックス
  • オメガ
  • ウブロ
  • パネライ
  • タグ・ホイヤー
  • パテック・フィリップ

バッグ

海外スーパーブランドに属さないバッグブランドでも、多数の偽物が見つかっています。インターネットで格安にて販売されている商品には、細心の注意が必要です。

  • ポーター
  • アンテプリマ
  • ケイトスペード
  • トリーバーチ
  • サマンサタバサ
  • クリスチャンルブタン、など

貴金属

 

ブランドや洋服だけでなく、貴金属もコピー品判別の対象です。金製品には、海外表記やメッキ表記など種類もさまざまです。

  • 金(K18・K14など)、プラチナ
  • ダイヤモンド

シルバーアクセサリー

シルバーアクセサリーも判定できますが、ブランドバッグや洋服と比べると対象品は少ないです。
なお、ゴローズは判定不可です。

  • クロムハーツ
  • ジャスティンディヴィス
  • エーアンドジー
  • ロイヤルオーダー
  • ロンワンズ、など

筆記具・ライター

万年筆、ボールペン、ライターにも、偽造品は存在します。

  • モンブラン
  • ペリカン
  • デュポン
  • ジッポー

ベビー・その他雑貨

一部ベビー用品やインテリア雑貨メーカーにも判定基準があります。

  • エルゴヒューマン
  • マリメッコ
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AACD関連でよくある質問

ブランドにも関わったことがある著者が、AACD関連でよくある悩み・質問に答えていきます。

AACD加盟店に偽物は売っている?

AACD加盟店でも、偽物が絶対にないとは限りません。各店で鑑定レベルが違うためです。かならず、コピー商品だった場合に返品できるかの確認しましょう。それでも気になるようなら、中古ではなく正規店での購入を推奨します。

フリマサイト・オークションとAACDの関係は?

フリマサイト・ネットオークションとAACDには関係性がありません。フリマサイトとは、メルカリ・ラクマ・ペイペイフリマのことです。
またネットオークションとは、インターネットを用いた「競り」です。日本だと「ヤフオク(Yahoo! JAPAN)」が有名です。

AACDがフリマやオークションに関わらない理由は、次の2つです。

AACDが選ばれる理由
  • 出品されるブランドの点数が多すぎる
  • 基本的には個人のため、入る隙がない

今後、協会の規模がさらに大きくなれば、フリマサイトやオークションから声がかかる可能性もあるでしょう。

ブランド鑑定にかかるお金・送料は?

AACDでのブランド鑑定は無料です。ただし、商品郵送、受け取りの送料は自己負担です。
また判定の申込みをする前に、消費者Q&Aセンターへ連絡しましょう。

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ネットに出回るコピーの見分け方は、AACDと同じ?

インターネットでブランド品の判別情報を目にすることも多いと思います。

ネットに出回るコピー品の見分け方は、AACDと無関係です。
判定基準でも紹介しましたが、AACDではデータを外部に持ち出し・公開することは禁止されています。

これは企業・個人どちらも対象で、守らない場合は会員資格の剥奪になる場合があります。

協会基準判定士ってなに?国家資格?

協会基準判定士とは、AACD(日本流通自主管理協会)が認めている資格の一つです。
AACDでは、協会基準判定士の育成にも努めます。会員メンバーとなり5回の講習を受けたあと、テストに合格すれば晴れて認定です。

また、協会基準判定士は国が認めた資格ではありません。そもそもブランド鑑定士は資格ではなく、リユース業界上のスキルを表すものです。国家試験やその後の実務修習もなく、会員の企業に属していれば誰でも受講できます。

協会基準判定士のスキルを持つことで、消費者からの信頼を勝ち取ったり、正しい査定判断がおこなえます。大手リユースチェーンには、協会基準判定士のスタッフもいます。

AACDはどこの国の組織?

AACDは、1998年に東京で活動がスタートした民間組織です。
海外の企業・団体とは、一切関わりがありません。

英語のホームページを見つけたら、それは偽造サイトの可能性もあります。誤ってクリックしたり、加盟店リストを信じ込まないよう注意してください。

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まとめ

AACDの取り組み・信頼性・加盟店ついて詳しく書いてきました。
ブランド販売店・リユースショップとAACDは、もはや切っても切れない存在です。みなさんにブランド品をより安全に購入してもらうためにも、AACD加盟店を選んでほしいと思います。

また買取においても、知らずに偽物を売ってしまうことがないよう注意しましょう。本物・偽物を知らずに売った場合でも、法律で罰せられる可能性は十分にあります。

ぜひ参考にしてください。

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